花歴35年──優しさを受け継ぐ、ちよの花しごと✿

花歴35年──優しさを受け継ぐ、ちよの花しごと❀

こんにちは。
「フルールちよ」の牧田ちよです。
私は35年以上にわたり、色々なお花とともに歩んできました。

その原点にあるのは、大好きだった姉の存在です。
父を早くに亡くした私は、姉にとても可愛がられて育ちました。
姉は若い頃からお花とお茶のお稽古を長年続け、県下で数人の教授免許を持ち、
たくさんのお弟子さんに囲まれた人でした。

実家に帰ると私と田舎道を歩きながら、野に咲く花を手に取り、
そっとやさしく花器に生ける──
そんな姉の姿は、私の心に深く刻まれています。

姉の生けるお花は、華美に走らず自然のままの花の美しさを
引き出すその手は、本当に優しさを感じるお花たちでした。

私の花づくりにも、その想いはずっと生き続けています。

ある日、姉は過労から脳梗塞で倒れ、意識不明に・・。

「声をかけてあげてください」と医師に言われた私達家族は、姉の耳元で、
「お姉ちゃんのお花、ここにあるよ！」「いい香りがするよ！」
と何度もお声かけをしました。

するとまぶたがかすかに動き、
涙を浮かべながら姉は意識を取り戻してくれたのです。

その後、大変なリハビリを乗り越えて、また不自由な体で私にお花を教えてくれました。
姉が私に遺してくれた花の心・・・。
それは、「優しさ」と「凛とした美しさ」。

たとえ花の種類が違っても、
“想いを込める”ということは、どんな花にも共通するものですね。

今はアーティフィシャルフラワーやリースを中心に、
贈る方の気持ちに寄り添えるような作品を、一つひとつ心を込めてお作りしています。

どうかこのお花たちが、あなたの心にもそっと寄り添い、
小さなあたたかさをお届けできますように❀

✿ フルールちよ 牧田ちよ
・アーティフィシャルフラワーコーディネーター
・カタリーヌフラワー認定校
・ワンホンブーケ認定講師